「大長編 タローマン 万博大爆発」鑑賞しました!

鑑賞した映画の感想
(ネタバレの可能性がありますので、未鑑賞の方は充分ご注意ください。)
 時は1970年、大阪万国博覧会で大いに盛り上がっている会場に、正体不明の巨大怪獣が襲来、未来の世界からCBG(地球防衛軍)のサイボーグがやってきて怪獣を見事に退治しますが、彼らは昭和100年(2025年)の世界で行われている万博を守るために1970年の世界にやってきたと言います。その謎を解明するために、1970年のCBG達は2025年のCBGと力を合わせて昭和100年の世界へタイムスリップするのですが… という感じのストーリーです。
 1970年の万博時に「太陽の塔」を制作した岡本太郎の諸作品が映画内で巨大化して大暴れするとともに、映画の所々で岡本太郎の言葉がちりばめられており、彼の言行録的な作品です。また、昭和時代に想像していた、未来の世界がかなりシュールな、どぎついカラーの、ちょっとピンボケした感じで描写されており、レトロ感満載なところもよかったです。また、あの頃では当たり前だった数々の行動(たばこのポイ捨て、立小便、地面に落ちた食べ物をフーフーして食べてしまうなど)を昭和100年の若者たちがかなり気持ち悪がるところなどは、現代の世相の反映として面白かったです。
 昭和100年の世界は秩序でがんじがらめにされており、秩序に従った、ちゃんとした人間が上層階級として秩序に背く者を虐げている社会です。そんな息苦しい社会に「でたらめ」さで風穴を開けるべく1970年のCBG達が昭和100年のCBG(この時代には「秩序防衛軍」に変わってしまっていました)に立ち向かっていきますが、でたらめな行動しか取れない「タローマン」はなかなか思う通りには動いてくれません。この結末はどうなるか、ぜひ作品を鑑賞していただきたいと思います。
 この作品をきっかけに、岡本太郎の言葉に断然興味を持ちまして、彼の著作を読み始めました。芸術作品が面白いのはもちろんのこと、著作中の言葉にとても勇気付けられます。そういう意味でも、個人的にはかなり評価の高い作品であると断言できます。

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