(ネタバレの可能性があるので、未鑑賞の方は充分ご注意ください。)
もう存在しないはずの香港の九龍城塞内の不動産屋で勤務する鯨井令子は、先輩の工藤発にからかわれながら毎日を楽しく過ごしていました。しかし、ふとしたことから工藤が令子をまるで恋人のように扱うことがあったことから次第に令子は工藤に惹かれていくのですが、工藤が持っていた写真に自分そっくりの女性が工藤と写っているのを見た令子は、その謎を突き止めるべく動き出します。すると自分と九龍城塞に関する不思議な事実を発見し… という感じのストーリーです。
最初は何とも思っていなかった工藤のことが次第に気になり、ついには愛するようになっていく令子の様子がよく表現されていたと思います。吉岡里帆さん演ずる令子の表情がだんだん愛する男を見つめる目になっていくところはとても美しかったです。しかし、本当の令子は過去に自殺しており、自分の目の前にいる令子は幻想であることを知っている工藤はどうすべきか苦悩しますが、水上恒司さんはその苦悩をよく表現できていたと思います。
この作品でヒロインを演じた吉岡里帆さんは、いろいろなコスチュームでスクリーンに登場するのですが、薄いエメラルドグリーンの衣装(OL風の制服やノースリーブのチャイナドレスなど)が大変美しく、もともと吉岡さんのファンだった自分としては思わず「工藤、永久にスクリーンから出られなくてもいいから俺と代わってくれ!!」と心の中で何度も叫び続けていました。
この作品は眉月じゅんさんの同名漫画を映画化したものだそうで、単行本が11巻ほど発行されていると聞いております。また時間を見つけて漫画の方も読んでみたいと思います。
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